聞くがいい。

倒国の鐘は
 打ち鳴らされた。

  ―預言者プラローク詩篇より―

「私には、

 この大王国の

 黄昏の鐘が聞こえるよ」

フェオファーン聖譚曲
    (オラトリオ)







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刊行情報

◇フェオファーン聖譚曲(オラトリオ) op.1 『黄金国の黄昏』 2020年1月16日発売予定 ISBN 978-4-8014-9651-4 C0093

登場人物

アントーシャ・リヒテル(アントン) 魔術師団一等魔術師。 ゲーナ・テルミン 魔術師団長。子爵。 ダニエ・パーヴェル(ダーニャ) 魔術師団次席魔術師。パーヴェル伯爵家嫡男。 エリク・ヤロスラフ・ロジオン ロジオン王国国王...

作品概要

「私には、この大王国の黄昏の鐘が聞こえるよ」  強大なる中央集権国家を維持するため、稀代の悪法を用いて繁栄を極めてきたロジオン王国が、今、ひそやかに、変革の時を迎えようとしていた。その引き金を引いたのは、魔術師団長のゲ...

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黄金の国





ロジオン王国

予 兆

 宮廷魔術師のアントーシャは、
耐えがたい程の遣る瀬なさと怒
りを抱えながら、回廊を足早に
進んでいた。
 繁栄を極め尽くした大国、他
国からは黄金の国とも呼ばれる
ロジオン王国の王城である。下
級官吏の出入り口と定められた
通用門から、宮廷魔術師が集ま
る〈叡智の塔〉へと続く道筋も
広く長く、煉瓦が優美な幾何学
模様を描き出す。

(『黄金国の黄昏』冒頭より)

「魔術師として、これまで多くの罪に加担してきた私だが、この分水嶺は踏み越えない」

―報恩特例法の名の元に、領民を蹂躙するロジオン王国の暴虐は、一体誰が終わらせてくれるのだろうか―

「だから、ぼくがあなたを殺す手伝いをするのですね」